経理の実務を徹底解説|実務と資格の違い

経理実務

この記事では、経理の実務について説明します。

  • 経理の実務って何なの?
  • 経理の実務と資格の違いは?
この記事で分かること
  • 経理の実務
  • 経理の実務と資格の違い

この記事を書いた人

キャテル

キャテル

プロフィール

【自己紹介】40代男性、経理一筋約20年【経歴】大学卒業→公務員試験に落ちる→社会の底辺→経理未経験から経理に就職→転職4回→年収1100万円達成【資格】簿記2級、税理士財務諸表論、宅建【ブログ】社会の底辺から経理転職4回で年収1100万達成した転職ノウハウ全て公開「キャテルの戦略」

管理人の年収推移
クリックできる目次

経理の実務の全体像

経理の実務の全体像

経理の実務の全体像

分類主計税務その他
日次業務・出納業務(現金、預金)
・仕訳起票
・経費精算
・支払(買掛金、未払金)
・入金(売掛金、未収入金)
・与信調査
・取引先登録
月次業務・請求書、領収書の発行
・入金消込
・在庫管理
・月次決算
・予算実績管理
・住民税、源泉所得税の納付
(毎月10日)
・給与計算、振込
・社会保険料の計算、納付
四半期業務・四半期決算
・決算短信
・決算説明資料
・四半期報告書(廃止の方向)
年次業務・実地棚卸
・残高確認
・年次決算
・決算短信
・決算説明資料
・有価証券報告書
・会社法計算書類
・予算策定
・法人税、事業税、住民税の申告
・消費税の申告
・償却資産税の申告
・税務調査(数年に1回)
・株主総会
・賞与計算、振込
・年末調整
・労働保険料、社会保険料の手続き

経理の実務の全体像です。

以下、各業務の詳細を説明します。

キャテル

全体像を把握しておけばどこに転職しても通用する

主計 日次業務

業務業務内容
出納業務(現金、預金)現金の出し入れの管理、毎日の残高管理
手元の現金がない会社も増え業務自体がないケースも
仕訳起票仕訳の起票
企業によって自動仕訳と手動仕訳の範囲が異なる
経費精算従業員の経費の立替精算や仮払金の確認業務
交際費を中心に計上科目と金額の確認
支払(買掛金、未払金)原価(買掛金)や販管費(未払金)のお金の支払
またそれに伴う仕訳起票
入金(売掛金、未収入金)売上(売掛金)や営業外収益(未収入金)のお金の入金
またそれに伴う仕訳起票

主計 月次業務

業務業務内容
請求書、領収書の発行クライアントに対する請求書や領収書の発行
システムかエクセルを使用するケースに分かれる
入金消込売掛金を入金の突合作業
システムかエクセルを使用するケースに分かれる
在庫管理販売目的で保有している製品や原材料の管理
月次決算月次の財務諸表を作成するための締め作業
決算伝票を起票
予算実績管理実績と予算を把握する管理会計
差異を算出して原因を明確にする

主計 四半期・年次業務

業務業務内容
実地棚卸販売目的で保有している製品や原材料を実地で確認
残高確認預金、売掛金などBS科目について取引先に残高確認する
四半期・年次決算四半期・年次の財務諸表を作成するための締め作業
決算伝票を起票
上場企業は開示が義務つけられている
決算短信東京証券取引所の上場規程に基づく
上場企業が決算日からTDnetで開示が必要な書類
決算説明資料作成義務はない
決算短と同時期に開示する上場企業が大多数
有価証券報告書金融商品取引法に基づく
上場企業がEDINETに提出が必要な書類
会社法計算書類会社法に基づく
上場・非上場を問わず全ての株式会社が作成が必要な書類
予算策定予算を策定する管理会計
決算短信に掲載する業績予想などにも使用される

税務

業務業務内容
法人税、事業税、住民税の申告全ての株式会社が決算期ごとに申告・納税しなければならない税金
法人税、事業税、住民税は同時に申告する
消費税の申告全ての株式会社が決算期ごとに申告・納税しなければならない税金
償却資産税の申告毎年1月1日に所有している償却資産について発生する税金
住民税、源泉所得税の納付(毎月10日)従業員の給与から源泉徴収した税金の納付
税務調査(数年に1回)過去に申告・納税した税金について納税額に誤りがないか確認する調査

その他

業務業務内容
与信調査新規クライアントに支払能力があるか取引開始前に調査
取引先登録取引先ごとに採番して取引先を登録して管理
給与計算、振込従業員の給与計算、振込
賞与計算、振込従業員の賞与計算、振込
社会保険料の計算、納付従業員の社会保険料の計算、納付
株主総会会社法により定められた株主で構成される株式会社の最高意思決定機関の開催
年末調整毎年12月に従業員の給与から源泉徴収した住民税、源泉所得税を確定して調整
労働保険料、社会保険料の手続き従業員の労働保険料、社会保険料の手続き

経理の実務の年間スケジュール

※ 3月決算の上場企業の場合

主計税務その他
1月四半期決算償却資産税
2月決算短信
決算説明資料
予算策定
3月四半期報告書(廃止の方向)
実地棚卸
残高確認
4月年次決算
5月決算短信
決算説明資料
6月有価証券報告書
会社法計算書類
法人税、事業税、住民税
消費税
賞与計算、振込
株主総会
7月四半期決算
8月決算短信
決算説明資料
9月四半期報告書(廃止の方向)
10月四半期決算
11月決算短信
決算説明資料
中間申告、納税
12月四半期報告書(廃止の方向)賞与計算、振込
年末調整
労働保険料、社会保険料の手続き

経理の実務の年間スケジュールです。

四半期(3か月)ごとに同じことの繰り返しですね。

年間スケジュールを把握することで、繁忙期、閑散期も分かります。

キャテル

スケジュールを把握して

経理の実務と資格の違い

経理の実務と資格の違い

経理の実務に必要な資格とスキル

経理の実務に必要な主な資格とスキル
  • 簿記
  • エクセル
  • 会計システムなどの各種システム

経理の実務は上記の資格とスキルに加え、さらに業務知識が必要になります。

経理に必要な業務知識は業界や会社によっても異なります。

業務知識は実務経験を積むことでしか身に着けることはできません。

資格があれば実務ができるわけではない

資格を取得しても実務ができないと言われる理由は、資格は実務をするために必要な一部でしかないからです。

上記でも説明しましたが、経理の実務には業務知識が必要です。

簿記1級の資格を保有していても経理の実務ができないのはそのためです。

経理は転職を人生の選択肢に

経理は転職を人生の選択肢に

経理未経験から経理へ

経理未経験から経理への転職の方法

転職活動+簿記2級

求人
求人
引用元:の求人検索

簿記2級を取得していなくても、経理未経験から経理に就職できる可能性はあります。

ただし、簿記2級の資格があれば経理への就職の可能性は大きく高まります。

経理未経験から経理に転職する詳しい方法は、こちらの記事をご覧になってください。

経理経験者は年収アップへ

経理経験者が転職の選択肢をもつタイミング
  • 実務経験:経理3年以上
  • 資格:簿記2級以上

上記を満たしたら、転職を人生の選択肢に入れましょう。

なぜなら、経理の年収を決定するウェイトは、業界・会社の給与水準>実務経験>資格だからです。

求人
求人
引用元:の求人検索

転職サイト・転職エージェントに登録して、転職市場の求人を検索してみください。

そして、給与水準・業務内容を現職と比較しながら、必須スキルを確認します。

興味がある求人があれば、応募してみましょう。

経理の年収アップ転職の詳しい方法は、こちらの記事をご覧になってください。

まとめ

全体像の把握
まとめ
  • 経理の実務は全体像と年間スケジュールの把握が有効
  • 経理の実務と資格は違う

経理の実務は全体像と年間スケジュールの把握することが有効です。

自身の業務がどの位置にあるのか常に意識するようにしましょう。

また資格を保有していてもそれだけで経理の実務ができるわけではありません。

経理のキャリアアップのために様々な経験を積むことを意識しましょう。

経理実務

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

クリックできる目次